門人K episode4 =いよいよ初段=


【投稿者:門人K】

八光流柔術のある日常

さぬき練成会 門人K の場合 episode4

=いよいよ初段=

入門後半年くらい経ったある日、師匠から「初段の実力は十分にあるので、昇段試験を受けませんか?」とのお声掛けがあった。おっさん的には段位に対するこだわりは全くなく、納得するまで今の技を突き詰めたいとの思いから昇段試験を断ってしまった。

この時、同期入門の友人も奥さんに「入門して半年くらいで黒帯になるってどれだけ生温い武道や!」と罵倒されたことが原因かどうか分からないが、「初段の実力があるかどうか自信がない、まだ早い気がする」と言う理由で昇段試験を断っていた。

そう、二人とも八光流の教育システムを全く理解していなかったのである。この教育システムについては2段の回顧録で触れたいと思う。

結局、さみしそうな師匠の背中をしり目にさらに半年近く経過、やっとのことで初段になるのである。

昇段するとすぐ、2段技の稽古に入る。2段技は初段技に押え技を付け加えた感じである。2段技を稽古することにより初段技に新たな発見や、より深い理解が生まれるのである。八光流の教育システムは高段位の技を稽古をすることにより、基本技がより完成されていくのが特徴なのであった。

『何だか半年ほど無駄に時間を費やした』と悲しい気持ちになるおっさんであった。
2段技は思いのほか順調に進み半年足らずで2段の昇段試験を受ける運びとなった。
流石にこの先昇段試験を拒否することはしないでおこうと少しだけ心が大人になったおっさんこの時55歳。


<2段合格 3段技稽古に続く>

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